🌸「石山寺」紫式部『源氏物語』 源氏の間(光る君へびわ湖大津大河ドラマ館)滋賀

「石山寺」

山号 石光山

宗派 東寺真言宗

寺格 大本山

本尊 如意輪観音

創建年 天平19年(747年)

開山 良弁

開基 聖武天皇

札所

・西国三十三所 第13番

・近江西国三十三所 第3番

・びわ湖百八霊場 第1番

・神仏霊場巡拝の道 第146番(滋賀 第14番)

文化財

国宝 本堂(平安時代)・多宝塔 他10件

重要文化財

*建造物 東大門(鎌倉時代)・鐘楼・御影堂・三十八所権現社 本殿・経蔵

*仏像 木造如意輪観音(平安時代)・木造大日如来坐像(多宝塔本尊)平安時代 快慶作 他

*絵画 石山寺縁起絵巻 他

天然記念物 硅灰石

「光る君へ」大河ドラマ館・石山寺

■ 大本山 石山寺

「聖武天皇の勅願により天平勝宝元年良弁(ろうべん)僧都によって創建されました。西国三十三所巡礼十三番の札所です。

本堂は崖の上に長い柱でもって建物を支える懸造りという建築様式で、内陣は平安時代、外陣は慶長年間淀殿の補修となります。

本尊の如意輪観世音菩薩は勅封秘仏であり、三十三年に一度御開扉されます。

本堂には紫式部が琵琶湖に映る月を見て「源氏物語」を書き始めた場所と伝わる源氏の間が残ります。

石山寺から見える月は「石山秋月」(いしやましゅうげつ)として近江八景のひとつです。

最古にして最美と評される多宝塔は鐘楼、東大門と共に源頼朝の寄進であると伝わります。

境内には天然記念物に指定される巨大な硅灰石(けいかいせき)が突出し、これが石山の名の由縁です。」

紫式部ゆかりの花の寺「石山寺」参道の桜

石山寺は、平安時代に貴族による石山詣が盛んとなり、紫式部が参詣して「源氏物語」を起筆した寺として知られています。

四季折々の花の寺としても知られており、2月中旬から4月上旬にかけて「梅つくし」や「桜まいり」が開催されます。

石山寺は小高い山全体が境内になっているような広大なお寺で、上に登って行くと、2月中旬から3月中旬にかけて40種類400本の梅が咲き誇る3つの梅園があります。

さらに進んで行くと、3月上旬から4月中旬にかけて咲き誇る桜が境内各所合わせて600本あります。

山内に季節の花や見所が点在していますので、いくつかの記事に分けてご紹介していきます。

先ず、最初は、東大門から本堂「紫式部源氏の間」の紫式部人形まで。

各名所に、記事下の「石山寺境内案内図」の番号を付けて、「石山寺縁起絵巻でめぐる石山寺」などの案内板の説明などもご紹介します。

■ 東大門(ひがしだいもん)重要文化財(鎌倉時代)仁王像は運慶・湛慶作

「現在の東大門がいつ建立されたのかは明らかではありませんが、淀殿の寄進による慶長の大修理の際に、再建に近い大修理が行われたと考えられています。『石山寺縁起絵巻』第五巻は鎌倉末から室町初期の頃に制作されましたが、その第一段目に描かれた東大寺門は、門の内側に鮮やかな色彩の多聞天が確認できます。」

地図番号①

参道は、春になると、例年4月上旬に参道の 染井吉野や山桜が満開になります。

「石山寺 物産館 紫」(拾翠亭)

石山寺・物産展・紫

2024年の大河ドラマは紫式部が主人公の「光る君へ」で、石山寺の明王院で「光る君へびわ湖大津大河ドラマ館」が開催されています。

参道を入って右手に「石山寺 物産館 紫」(拾翠園)が設けられ、「光る君へ」のグッズや地元の名産品などが販売されています。

「大黒天」

紫式部「石山寺」大黒天

参道を奥まで進むと、「石山寺」と「光る君へ びわ湖大津大河ドラマ館」の料金所があります。

「光る君へ」大河ドラマ館

参道の左側に「光る君へ びわ湖大津大河ドラマ館」があります。

「光る君へ」大河ドラマ館・石山寺

「石山寺」の参拝順路は、右側の階段を登って行きます。

階段を登ると、右手に観音堂と毘沙門堂があります。

■ 観音堂(右)本尊如意輪観音、西国三十三所観音霊場の観音 地図番号②

■ 毘沙門堂(左)滋賀県指定有形文化財(江戸時代) 地図番号③

毘沙門天

「源頼朝の側近であった中原親能(ちかよし)は、和束で起こった反乱の討伐に向かうにあたって石山寺に詣で、観音さまに勝利を祈願しました。

石山寺の門を出発した時、親能の前に毘沙門天が現れ、無事反乱を鎮めることができたと「石山寺縁起絵巻」は伝えています。

武神であり、財宝神である毘沙門天は観音さまの三十三応現身(観音さまが人々を救済するために時と場所と相手に応じて変身した三十三の姿)のひとりでもあります。この毘沙門堂に安置されるのは、兜跋毘沙門天像(重文、平安時代後期)です。」

滋賀「石山寺」毘沙門堂・観音堂

■ 御影堂 重要文化財(室町時代)

「本堂の東、鐘楼の下にあるこの御影堂は、室町時代の建立で、正面三間、側面三間、宝形造、檜皮葺で、背面に一間の張出しを設けます。堂内は中央間後方一間を板壁で囲って内陣とし、内部の須弥壇には、弘法大師・良弁・淳祐の遺影(御影)を安置しています。

建立当初は、中央一間に須弥壇を置く形式でしたが、慶長期に堂全体の修理が行われ、江戸中期に虹梁を加え後方を内陣とする改造がなされました。柱は全て円柱とし、外観は正面及び両側面の中央を板塀とし、半蔀を吊って、障子をたてます。

室町時代の軸部を残し、慶長期の洗練された外観をもつ建築として、平成20年(2008)12月、国の重要文化財に指定されました。」

地図番号⑫

滋賀「石山寺」御影堂

正面には天然記念物の大きな硅灰石(けいかいせき)があり、その上に多宝塔が見えます。

■ 多宝塔 国宝(鎌倉時代)

「多宝塔は、下層が方形、上層が円形の平面に宝形造の屋根をのせた二重の塔です。石山寺多宝塔は源頼朝の建立と伝えられ、建久5年(1194)の銘がある現存最古の多宝塔です。上層は小さく、軒はゆるく長く流れ、上下の均整がとれた美しい姿をしています。

また、内部の四天柱に描かれた柱絵(重要文化財)には、創建当初からの仏像や文様を見ることができ、須弥壇の上には快慶作の大日如来坐像(重要文化財)を祀っています。」

地図番号⑨

紫式部ゆかりの「石山寺」

石山寺はこの「硅灰石」が名前の由来だと言われていますが、説明書きがあります。

■ 硅灰石(けいかいせき)

「天然記念物 石山寺 硅灰石 大津市石山寺1丁目

硅灰石は、石灰岩が地中から突出した花崗岩と接触し、その熱作用のために変質したものです。この作用によって通常は大理石となりますが、この石山寺のように雄大な硅灰石となっているのは珍しいものです。

石山寺の硅灰石は、20ミリメートル大の短い柱状の結晶となった物や、5ミリメートル大の物が50ミリメートル大に集合したものがあって、表面は淡黄色あるいは淡褐色をしています。しかし、新鮮なものは純白色をしています。

また、この硅灰石のほか大理石、ベーブ石、石灰石からなる大岩塊は褶曲(しゅうきょく)のありさまが明らかにわかるものとして貴重なものであり、石山寺の「石山」の起こりとなったものです。

大正11年3月に国の天然記念物に指定されました。」

石山の前座主のお話によると、硅灰石の前は願いが叶うパワースポットとしても人気があるそうです。(大津市観光PR動画より)

地図番号⑤

石山寺・天然記念物・珪灰石灰

左側に「蓮如堂」、その奥の階段を上ると、大きな「本堂」があります。

■ 本堂 国宝(平安時代) 滋賀県最古の木造建築物

本堂は正堂と礼堂を合いの間で繋いだ複合建築で礼堂は懸造です。

本尊に観音様をお祀りしているお寺の本堂に舞台造とも呼ばれる懸造が多く見られ、こちらの滋賀の石山寺本堂や京都の清水寺本堂、奈良の長谷寺本堂などが有名です。

地図番号⑥

紫式部ゆかりの「石山寺」本堂

「石山寺本堂は、桁行七間、梁間四間、寄棟造の本堂と桁行九間、梁間四間、寄棟造で懸造(舞台造)の礼堂と、その両棟を結ぶ相の間によって構成される総檜皮葺の建物です。

石山寺の建立は古く、本堂は天平宝字5~6(761~2)にかけて造東大寺司によって拡張されたことが正倉院文書に見えます。その後、承歴2年(1078)に焼失し、永長元年(1096)に再建されたのが、現在の本堂で、天平宝字頃のものとほぼ同じ規模をもつ滋賀県で最も古い建物です。礼堂と相の間は、慶長7年(1602)に淀君によって立て替えられました。」

紫式部ゆかりの「石山寺」本堂・滋賀

「紫式部 源氏の間」源氏窓

紫式部が参籠して源氏物語を書いたと伝わる「源氏の間」です。

石山寺・紫式部像

「紫式部 源氏の間 寛政年間 紫式部 この間に参籠して新たに源氏物語を作る 先ず須磨明石の二帖を書く」

「今を去る約千年の昔 寛弘元年八月十五夜 紫式部この部屋に参籠し前方の金勝山よりさし昇る中秋の名月が下の湖面に映える美しい景色に打たれ構想の赴くままに筆をとられたのが有名な『源氏物語』であります それから此の部屋を『紫式部源氏の間』と申すようになった」

石山寺「紫式部 源氏の間」滋賀

源氏の間には紫式部のお人形が鎮座されています。

こちらは以前の写真ですが、2024年3月18日にお人形の修理を終え、新しい十二単に衣替えされています。

石山寺「紫式部 源氏の間」滋賀

紫式部の後ろに侍女もおられます。

「石山寺縁起絵巻」紫式部・源氏の間

石山寺縁起絵巻 源氏の間

「紫式部参籠の場面。紫式部がこもったというこの部屋は、「石山寺縁起絵巻」の他の場面や他の文献から推察すると、天皇や皇族、貴族、高僧など身分の高い人々が使用する部屋であったようです。皇后の女房である式部は特別待遇にあったわけですが、新しい物語の制作がいかに重要な任務であったかが伺えます。

なお、正中年間(1324-1326)に成立した詞書によると、この部屋は鎌倉時代にはすでに「源氏の間」と呼ばれていたようです。「石山寺縁起絵巻」は「源氏の間」に関する最も古い資料でもあるのです。」

*「源氏物語」の歴代の映画

・1951年「源氏物語」主演・長谷川一夫

・1961年「新源氏物語」主演・市川雷蔵

評価 ★★★★★ 5.0

・1987年 アニメ「紫式部 源氏物語」声・風間杜夫

評価 ★★★★★ 5.0

・2001年「千年の恋 ひかる源氏物語」主演・天海祐希・吉永小百合

総合評価 ★★★★★ 4.6

・2011年「源氏物語 千年の謎」主演・生田斗真

評価 ★★★★★ 4.5

評価 ★★★★★ 5.0

次の記事で、さらに上に登って梅園や桜が咲いている場所、鐘楼、月見亭、紫式部像、日本庭園の様子などをご紹介します。

🌸花の寺「石山寺」春の桜と紫式部像(光る君へ大河ドラマ館)滋賀

🌸 花の寺「石山寺」盆梅・梅園と早咲きの桜(光る君へ大河ドラマ館)滋賀

紫式部ゆかりの「石山寺 物産館 紫」お土産処(光る君へ大河ドラマ館)

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「石山寺境内案内図」

滋賀「石山寺」境内図・マップ

*「光る君へ びわ湖大津大河ドラマ館」の記事はこちら

👘「光る君へ」びわ湖大津大河ドラマ館・石山寺・滋賀県大津市

👘「光る君へ」びわ湖大津大河ドラマ館(石山寺)五節の舞姫・十二単の衣装

👘「光る君へ」びわ湖大津大河ドラマ館(石山寺)登場人物・キャスト紹介

👘大河ドラマ「光る君へ」の「藤原斉信」「金田哲」(はんにゃ)ってどんな人?

「石山寺」

参拝時間 8:00~16:30(最終入山 16:00)

■ 入山料(入山のみ)

大人・中高生600円 小学生250円

■ 石山寺本堂内陣拝観(入山料必要)

大人・中高生500円 小学生250円

■ 石山寺入山セット券(入山・本堂内陣など)

時期により「宝浄殿」もセットされ料金が異なる

 

「光る君へ びわ湖大津大河ドラマ館」

開催期間 2024年1月29日(月)~ 2025年1月31日(金)

開館時間 9:00~17:00(最終入場 16:30)

■ 入館料 大人(中学生以上)600円 小人(小学生)250円

■ 石山寺セット券(ドラマ館入館券+石山寺入山券)

大人(中学生以上)1000円 小人(小学生)450円

会場 石山寺境内(明王院)

 

*大河ドラマ「光る君へ」で藤原斉信役の金田哲さんのYouTubeチャンネルです。

■ YouTube「はんにゃ金田SHOW」

◆ 光る君へ 第15回「おごれる者たち」金田の家で観てすぐ感想を話す! 清少納言誕生

*ミスター武士道さんが「源氏物語」の第1部の好きな登場人物をピックアップして、アニメのキャラクターを用いて、1つの動画にまとめて解説していらっしゃいます。

■ YouTube「戦国BANASHI ミスター武士道」

◆『源氏物語』にまったく興味がなかった男が読んでみた結果【登場人物紹介】

◆「藤原道長と紫式部、二人の恋の行方をガチ考察」

実際に恋仲だったのか?

*オリエンタルラジオのあっちゃんのYouTubeチャンネルです。

あっちゃんの分かりやすくて面白いと評判の「YouTube大学」。

「源氏物語」の第1部・第2部・第3部の全編を8つの動画に分けて解説していらっしゃいます。

■ YouTube「中野敦彦のYouTube大学」

◆「源氏物語① ロイヤル・サクセス・パニックラブストーリー」

源氏物語(一)紫式部

◆「源氏物語② 衝撃の能力バトル&藤壺アタック」

源氏物語(二)光源氏が愛した13人の女

次回も続きの動画をご紹介します。

🎎2024「商家に伝わるひな人形めぐり」「武者人形」滋賀県 東近江市 五個荘・日程

🎎 2024 商家に伝わる「ひな人形」「武者人形」めぐり(滋賀県東近江市五個荘)日程

「石山寺」

(光る君へびわ湖大津大河ドラマ館)

滋賀県大津市石山寺1丁目1₋1

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